Xbox360「ロストオデッセイ」 感想

Xbox360ゲームソフト「ロストオデッセイ」の紹介です。

 

ジャンル:RPG
販売元:マイクロソフト(製作:ミストウォーカー)
発売日:2007年12月6日
CEROレーティング:「C」(15歳以上対象)

定価:6800円

リンク:Xbox商品紹介

リンク:特設サイト

初期FFを手掛けられた、開発者さんが在籍するミストウォーカーという

ゲーム製作会社さんが作られたRPGです。他には、DS ASH、

Xbox360ブルードラゴンなども手掛けられました。

 

※ネタバレはありません。購入の参考に閲覧ください。※

 

 

 

★5つで満点。

[総合]★★★★★ (個人的に神ゲー認定)

[物語]★★★★★ (まさしく大人向けのRPG)
[難易度]★★★★☆ (絶妙な制限・工夫がドキドキの戦闘を演出)
[システム]★★★★☆ (戦闘の後衛システムは防御の役割を上げた)
[音楽]★★★★★ (繊細で、ドラマティック)

[映像]★★★★☆(口パクのずれはキニシナイ)

 

●千年の時を生きる人の物語

 

物語の主人公が、死なない人だということを、どうやってプレイヤーに

訴えるのでしょう?

 

これは、ロストオデッセイの体験版を遊んだ時に考えたことです。

戦闘では、死んでも時間経過により復活する。

それだけだと、事実として「不死身」ですが、生き続けるその

キャラクターの厚みが感じられませんでした。

 

最初にプレイを始めた時は、主人公「カイム」の暗い声と雰囲気に

距離感を思いっきり感じてしまい、

「わ、これはちょっと苦手なタイプのキャラクターだなぁ…!」

と、物語に引き込まれる前に微妙に拒絶をしてしまいました。

 

ですが、主人公がちょっとした機会に思い出す「記憶」に触れることで、

千年の時を生きる孤独を感じ、その度に主人公のキャラクターが、

自分の中に近づいて来るのを感じました。そうなると、カイムの暗い声色も、

どこか褪めたような表情も、妙に納得してしまい、そうなると

後は

 

「この人が、この先どのような道を辿っていくのか知りたい」

 

と、物語に引き込まれていくのでした。

 

 

●記憶はショートストーリーテキスト

 

この作品は、主人公が様々な所で記憶を取り戻すのですが、

それを「千年の夢」と言います。これはテキストタイプのショートストーリなので、

普段長文を読みなれていない人には、辛い部分かもしれません。

 

ですが、その物語の雰囲気に合わせて、文字が回転しながら落ちてきたり、

ぼんやりと表示されたり…と、面白い表示をしながら出てきたり、消えたりします。

背景も文字を読む事を邪魔しない程度に変化し、内容によっては、

キャラクターデザインの井上氏のラフなイラストが入ります。

 

このシーンには、最初違和感を覚えましたが、落ち着いて眺めていると、

文字の表現と映像、音楽の効果で、とても面白いと感じました。

 

このシーンは、飛ばすことも出来ますし、テキストが展開されている時に

指定されたボタンを押すことで、一気に文字を表示することも出来ます。

そうして、読みたくなった時に、メニュー画面で読むことも出来ますし、

ゲームのスタート画面でも「千年の夢」を選択することで、読むことが出来ます。

 

「千年の記憶」に慣れてくると、町の隅々・全ての人に話しかけて、記憶が

戻るきっかけを作りたくなります。それはあたかも、記憶をなくした「自分」が

記憶を取り戻そうと努力するようでもありますね。

 

 

●体験版よりも段違いに成長した戦闘システム

 

体験版の時は、本当にオーソドックスなコマンド選択式の戦闘でした。

正直に書きますと、とても不安になるレベルでした。

ですが、製品版は「壁システム」「リングシステム」などを搭載したことで、

かなり戦略性が出てきました。

 

このRPGは、従来オマケ(緊急時に使うくらい)だった「防御」コマンドが

戦局を左右するほどに重要になる事があるゲームです。

それくらい大切なポジションに押し上げたものが「壁システム」なのです。

 

戦闘の際は、パーティーメンバーが「前衛」「後衛」に分かれるのですが、

この2つの配置の間に「壁」が形成されています。

「壁」の強さは、前衛に配置するメンバーによって変化し、数値化されます。

(壁にHPがあると思ってください)

壁の数値が高ければ、後衛が敵に狙われる事もかなり少ないですし、

万一攻撃を受けたとしても、微々たるダメージになります。

 

ここまで書けば、「後衛」は防御力の低いメンバーを配置すれば

戦闘を有利に進められると思いますよね。

 

ただ、この「壁」。「前衛」が攻撃を受ける度に、どんどん弱くなっていきます。

弱くなると、「後衛」が狙われやすくなるばかりか、受けるダメージ数も

大きくなって、簡単に味方がやられてしまいます。しかも、「壁」の数値は

簡単に回復する事が出来ません。

(回復するスキルなどは一応ありますが)

 

この「壁」を、どれだけ高いレベルの状態で維持しつつ、戦闘を進めていくのか?

という事を考えるだけでも、十分に考えさせられるようになりました。

 

そして、「リング」を利用した戦闘です。

リングというものを装備することで、戦闘で物理攻撃を行うまでの

ちょっとした間に、右トリガーを操作することで、そのリングが持つ

特殊な効果が発揮されるようになっています。

タイミング良く操作すれば、クリティカルヒットのような感じになり、

逆にタイミングが悪ければ、リングを装備していたとしても、通常攻撃と

変わらない攻撃になります。

 

とても簡単に、目立つシステムを紹介したのですが、ロストオデッセイを

面白くしている仕組みは、他にもあります。

 

 

●とても「意地悪」な設定

 

このゲームは、物語の進行に沿って、様々な所を旅し、戦闘をこなしていくのですが、

ボスに出会うまでの間、RPGをプレイ慣れしている人であれば

「せっかくだから、このフィールドで、すげーレベル上げしていこーっと。」

と、考える人もいるでしょう。

ですが、このゲーム。それが出来ないのです。

そのフィールド毎に、ある一定のレベルまでは比較的スムーズに上がるのですが、

それを超えるとレベルが上がりにくくなります。

自然と先に進まざるを得ないのです。

 

そのレベルというのは、通常フィールドに登場する敵なら、ソコソコ楽に

討伐できるけど、ボス戦になると、持てる力をフルに活用しないと

勝てないようなレベルなんです。

 

敵がいるフィールドに向かったり、ボス戦をいくつか経験した時に

気付かされました。

 

確かに、RPGを遊び慣れてくると、後々レベル上げをする事が面倒だから。

と、思って、ある程度敵が弱いと感じられるまで、時間をかけてレベル上げ

をしたりしていましたが、それは非常に力押しな遊び方なんですよね。

「魔法」と「戦う」の世界なんですよ。そういう感じになると。

その中では、考えることが無いんですよね。単純な選択・工夫の無い戦い。

 

ロストオデッセイは、そういう遊び方を極力避けるように作られている

と感じました。

 

だからこそなのかもしれませんが、戦闘中に装備品を簡単に付け替えることが

出来るようになっています。それらを操作した際に、キャラクターの行動が

指定できなくなる事はありません。

 

 

●映像と音楽のはなし

 

ムービーシーンは、Xbox360の中でもかなり高レベルな出来栄えになっています。

通常のCGも綺麗な部類に入るでしょう。

 

ただ、ボイスとキャラクターの口の動きが合っていない事が多いです。

ちょっと残念ですけど、口の動きは英語かな?と、思っています。

それくらいズレが大きいです。

 

音楽は、やはり植松氏が手掛けられてるので、若干FFの雰囲気を感じたりも

しますが、心の琴線に響く、良い音楽です。

 

 

●その他

 

様々な所に、ミニゲームがあります。見逃してしまう方もいるかもしれませんが、

遊ぶことで、アイテムが手に入ったりすることもありますので、探索を頑張りましょう。

また、貴重品がいたる所に落ちています。それらを必要としている人達に

返すのも面白いですよ。

 

色々RPGはありますが、魔法の強弱関係がちょっと異なるので注意が必要です。

他のRPGとごちゃ混ぜにならないようにしましょう。

 

現在10時間くらい遊んでいるのですが、もうすぐでディスク1が終わりそうです。

ディスク4まであるので、それなりのボリュームが用意されているかもしれません。

「千年の夢」のテキストを省略したり、町の探索を省略すると、もっと短い時間で

終わってしまうでしょうね。

 

あと、書き忘れていましたが、コントローラの設定で、

決定ボタンを「A」ボタンにするか。「B」ボタンにするか。設定することが出来るんです。

これは、Xbox360とプレイステーション系のゲーム機双方で遊ばれている方なら

気付かれると思いますが、Xbox360のAボタンの位置と、プレイステーション系の

Aボタンの位置って、逆なんですよね。

Xbox360 「Aボタン」「Bボタン」

プレイステーション系「Bボタン」「Aボタン」

こんな感じです。ですから、双方で遊んでいると、ボタン操作が逆になって

「決定ボタン」を押したつもりが「キャンセルボタン」だったり、「キャンセルボタン」を

押したつもりが「決定ボタン」だったり、というあべこべ気分を味わうハメになるのですが、

どちらか好きな方に統一出来れば、混乱する必要が無くてよいですよね。

この気遣いがちょっと嬉しかったです。

 

 

●総評

 

誰にでも薦めるか?と、言われると難しいところですが、

良さを語ったうえで、やはりたくさんの人に遊んでほしいゲームとして

列挙したい作品です。これは、大人が遊ぶRPGです。

 

子供にはもったいないです。

 

様々な所で、生きるって?死ぬって?人って?感情って?と、考えさせられます。

そういう思考を深める素材としての作品。という解釈も面白いかもしれません。

定価6800円で、この内容(ディスク4枚組みという所も含めて)は

非常に良いと思います。

 

今現在遊んでいて、大満足です。久しぶりに★は5つ付けたいと思います。

 

 

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あーにゃ
あーにゃです。テレビゲーム好きが高じて、遊んだゲームソフトの感想を記すことが好きです。子どもがいますので、子どもとゲームの付き合い方に一家言あります。テキスト作成でご依頼ありましたら、メールフォームからお問い合わせください。

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